はじめに

今までのこと

小説家になるんだ

僕は、20歳をちょっと過ぎたくらいの頃、ふと、突然

「小説家になろう」

と思いました。正確には「なろうと思った」というよりは、

「なるんだ」

と、思いました。

天啓に近い感じがします。

神様に言われた。というような感じがしました。

今は、自分自身、全く神様というものを信じていないのですが、

若い頃は、神様というものを深く信じていました。

なので、神様がいう通りに生きよう。

と思いました。

それでも僕は神様のいう通りには生きられませんでした。

好きな事だけでは生活していけない

僕は、現在30代のしがない会社員です。これまで、小説とは全く別の世界で生きてきました。

ただ、これまでずっと小説家になりたいと考えながら生きてきました。

むしろ、大人になってからずっとその事ばかり考えていたと言っても過言ではありません。

でも僕は小説家になりませんでした。

常に、小説家になる事を考えていたのですが、なかなか上手く書く事が出来ませんでした。

「自分は書く運命だ」「自分にしか書けないものがある」

そんな事を思いながら、アイディアは沢山降っては湧いてくるのですが、いかんせん全く書けないのです。

それでも僕は焦りませんでした。

小説家は他の職業と違って何歳からでもなれる。という特異性があるからでしょうか、

「いつかなりたい」と思いながら好きでもない仕事をダラダラとして、

気づいたらなんとなく生活をしたまま年を取ってしまいました。

でも、もしかしたら、心の奥底には、こんな言葉が住み着いていたのかもしれません。

それ故に、無意識に書く事を恐れていて書けなかったのかもしれません。

「好きな事だけでは生活していけない」

「生きていくために、好きな事じゃないことでもやらなければならない」

「とにかく勉強をしていい大学に入っていい会社に入らないといけない」

小さな頃から僕たちはこう言う風に言われて育ってきました。

これを読んで下さっている貴方もそのように言われて来たかもしれません。

つまらない人生

そんな風に言われて生きている中で、いつしか、僕は、「好きな事ばかりやっていられないんだ」

と思うようになりました。

同時に、「ちゃんとした仕事でちゃんと稼いでいかなければならないんだ」

とも思いました。

そう思いながら、就職に役立ちそうな大学を受験したり、収入をあげるのに役に立ちそうな資格試験を受けたりしました。

でも、心から夢中になれるようなものでは無かったので、

資格には落ちたり、仮に受かっても、さして幸せな生活は待っていませんでした。

自分が目指す行動の先には、いつも、

「安定した生活」

というものがありました。

でも、それは、必ずしも自分にとってやりたい事であったり、

自分が幸せに思えるようなことではありませんでした。

でも、

「これが普通なんだから」

とか、

「こうするべきなんだから」

と言って、自分を騙し騙し生きて来ました。

ところが、最近になってふと、

「本当にそうなんだろうか?」

と思うようになりました。

どうして、みんなが好きなように生きたらいけないんだろうか?

みんながみんな、好きな事だけをしながら生きていけたらどんなに素晴らしいのに、

どうしてそれが出来ないんだろうか。

と、思うようになりました。

みんなが好きな事だけを考えて、みんなが幸せになれる世界がいい。

きっと、多くの人がそう思っているのに、多くの人が、好きな事を出来ずにいたりする。

そんな世界を変えたいと思いました。

これからのこと

今さら小説家になる

30代になって(正確にはもうアラフォーとも言えます)

この歳になって、僕は改めて小説家になる事を決意しました。

日本では年齢はことさら重視されるので、

「そんな年齢で何を言っているんだ」

「もう遅い」

とか、様々な批判が思い浮かびます。

でも、僕はそういう事をもう気にしない事にしました。

日本人特有の「外部の声」に耳を貸していたために、

僕はこの歳になってしまいました。また、その声に耳を貸していたら、

僕は永遠に小説家になれないと思います。

なので、変わる事にしました。

ブログを始めたのも、変化の第一歩のためです。

これから、ブログや朗読と共に、少しずつ着実に小説を仕上げて発表していきたいと思っています。

人のためになりたい

昔は、「小説家になりたい」と思った時、

小説家になりたいという自分の事しか考えていませんでした。

でも今は、自分の小説を通して色々な人のためになりたいと思っています。

大袈裟な事を言ってもおそらく僕の小説が深い感銘を与えるとか、

誰かの人生を変えるとか、そう言った事を期待しているわけではありません。

本来、小説は無くても生きていけるものです。

でも、ふと人生に疲れた時や、現実世界から離れたいと思ったときに、

現実を忘れて訪れられる世界があれば素晴らしいと思っています。

だからこそ、僕の小説が誰かのそんな場所になれるように、日々精進をしています。

これからもよろしくお願い致します。

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